クンは寒くなってくると、家で過ごすことが多くなる。
くいしんぼうだから、きっちりと三食の御飯をねだる。
朝は6時ごろ、まずナンを起こす。
耳元でニャーと鳴いて、様子を見るらしい。
寝ているふりをしていると、前足で顔をつつく。
それでも知らんぷりをしていると、今度は爪を立てる。
ナンを起こすには理由がある。
仕方なく起きるナンに比べ、私は絶対に起きないからだ。
猫も効率を考えるらしい。
お昼御飯は、私を呼びにギャラリーまでやって来る。
大抵12時前後だ。
ジャラッとドライフードだけをあげるナンより、
おかかや、いりこをトッピングする私を呼ぶ方が美味しいお昼にありつけることを知っている。
来客で手が離せないときは、あきらめてナンにねだる。
後で様子を見に行くと、「見て!!こんなの食べさせたんだよ!!」と
食べ残したフードと私を交代で見ては、ニャー!!と文句を言う。
晩御飯は、5時ごろからクンが食べる場所へと私をいざなう。
まだ時間が早いからと無視しても
歩く前を邪魔するように体をすりよせ、定位置へ誘導しようとする。
猫に限らず、ペットはジェスチャーで考えていることを伝えるから
コミュ二ケーションには困らない。
猫にも、犬にも感情があることは、ペットと一緒に住んでいる人なら
だれでも知っているだろう。
嬉しい、悲しいはもちろん、怒りもあれば喜びの感情もあり、
飼い主の心配だってしてくれる。
ただそこには猫、犬の独特の考え方の癖みたいなのがあるのだ。
猫や犬も、強い感情が沸き起こると
直接飼い主の頭の中に入ってくることがある。
こういうのをテレパシーとでも言うのだろうか・・・。
時として、まあそう言いなさんな・・・となだめることもある。
自分の気持ちをまっすぐに、正直に表現するところは
もしかしたら人間の方が見習う方がいいかもしれない。
クンにご飯をあげながら、ついそんなことを思うのだ。 キーマ
周りがうるさかったりすると、こうやって耳をふさぐ。
お腹を見せて寝ているときは、たいていリラックスしている。
でもすぐお腹を触りたくなるんだな、飼い主としては・・・。
クンが大好きなおじゃこ。。
締め忘れたガラスの瓶のなかに、こっそり手を伸ばす。
クンは夢中で私に気付かない。
クッションに寄りかかって日向ぼっこしている。
ちょっとだけ爪を出しているのは、完全に寝ていない証拠。
本当はここで少し寝かしつけてもらいたいのだ。
ちんまりと、たんすの角で動かない。
手をそろえているのを見ると、これもまたちょっとさわりたくなる。
寒くなってくると、布団の中に入ってくる。
そんな時はちっちゃい声で、耳元でニャ!という。
中に入れたら、苦しくないように顔だけ外に出してあげる。
猫なのに、いつも枕をして眠る妙な癖。