湖から吹く北風が、日に日に強くなってきている。
そろそろ冬の足音が、この村にも近づいてきた。
キーマは、こたつで書きものをすることが多くなった。
こたつ布団は、今年の春先に新調するつもりでいた。
色が少しあせてきたことと、猫達が大騒ぎしてつけたひっかき傷が、
あちこちにあるためだ。
しかし、年が明けたころから想像以上の不況の風が吹き荒れて、
ついつい買いそびれてしまった。
仕方がないので、今年も古いこたつ布団を押し入れの奥から
引っ張り出して使うことにした。
「今頃は、真新しい布団で暖まっているはずなのになぁ・・」
猫を引き寄せながら、キーマが言う。
実はこの布団、春先になったら捨てるつもりで、
一度はうちの猫たちの敷き布団にしたものだった。
「まさか、こんなことになるなんて思わなかったよね・・。」
「しょうがないよ、来年買おう。」
もう一度洗い直して、天日で干して使っている。
ふかふかに戻ったこたつ布団の中にくるまると、夜は寝室に行くのが億劫だ。
数日前から、森の中でのストーブ用の薪割りも始めた。
キーマも、焚きつけ用の杉の葉を拾い集めている。
秋の窯開きが近づく中、僕らはわずかな暇を見つけては、
やがてやってくる冬の準備を始めた。 ナン
薪割りもすっかり慣れた。
要領よく割るために、3つをセットして一気に割る。
昨年、チェーンソーで切って、乾かしておいた杉の丸太。
これを上から順番に割ってゆく。
焚きつけ用の杉の葉。
これをストーブの一番下に置いて、順番に小枝から大きな木に火を移してゆく。
森の掃除にもなって、一挙両得だ。
耳付きの小皿。
用途・・・?、考えなかったな。
常連のお客さんから、特注で頼まれたコーヒーカップとソーサー。
外側を、刷毛目にしてほしいとのことだった。
写真では見えないが、ソーサーも裏側は刷毛目にしている。
コーヒー好きのこの人は、毎年コーヒーカップを新調する。
キーマが作った、グリーンカレー。
僕にとっては初めての味。
とても辛いが、酸味とうまみがある。
ココナッツミルクが味のアクセントになっていた。
新作の刷毛目の小鉢に入れて。
外側は、ラフな面取り。
食材は鶏肉、ナス、ピーマン、キノコなど。
初めて見る、変わった葉っぱも入っていた。
激辛なので御飯が進む。
手前に見えている、楕円の鉢に盛り付けてあったごはんが
一気になくなった。
第11回 黒髪山 陶芸作家村秋の窯開き
11月20(金)~23(日)
10:00~18:00
問い合せ) 桃林窯 ☎0954.45.6186
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