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『 桃林窯 器こぼれ話 』

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タンビのクン



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「猫の名前、なんて言うんですか?」
「クンです。」
「そう、タンビのクンちゃんね。」
「えっ?タンビ?タンビのクンちゃん?」

タンビというのがピンとこなかった。
お客さんと私の、ある日の会話だ。
わからなかったけど、タンビという言葉、なぜだかとても気に入った。

クンは器量がよくないらしい。
どんなに猫の好きな人でも、可愛いなんて褒めてはくれない。
小さい頃に、用水路に落ちてないていたのを拾ってきた。
どこかの軒下にでも生まれて、家の主にでも見つかったのだろうか。
拾ってきたときから、大飯食らいだった。
持っていたコッペパンを一口あげてみたら、よほど気に入ったのだろう。
自分と同じ大きさのパンを、いきなり2個も平らげた。
お腹を壊すことも全くない。
3個目もほしがったが、さすがに止めた。クンはパンが大好きなのだ。

何のとりえもないクンだったが、天真爛漫で素直な性格がなんとも可愛かった。
先にいたピッキーに遠慮して、気を使って暮らしている。
そんなところも、やっぱり可愛い。

愛らしいところを撮ってあげようと、何回も写真に写してみたが、
撮れた写真は、まるでどろぼう猫だった。
どうかすると人面猫のように写ってしまい、ナンを笑わせている。

「ねえ、うちのクン、すごく可愛いくない?」
「ふつー!」
「そうかなあ・・・。」
ナンと私はいつもこの会話をする。

タンビは短尾のことだった。クンはしっぽがズングリ短い。
マタタンビ(またたび)、タンビガラス(時代劇の旅がらす姿)のクン。
さえないクンには、ダジャレだっていまいちだ。
でも、クンにはなんだか似合っている。

クンは今日も、大飯をねだっている。
そんなクンを見ているとおかしくて、器量が悪いなんて、もう私には、わからない。 
「ねえ、ほんとはクン、すごく可愛くない?」
「ふつー!」
テレビを見ながら、ナンは言い放った。       キーマ



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クンは、上を向いて寝る癖がある。
夜中にこっそりのぞいてみると、いつもこうやって幽霊スタイルだ。

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複雑な寝方をしている。
たまに、「ニャ~」と寝言も言っている。
うなされている時は、起こしてあげる。

いつか、春にうなされていたナンも起こしてあげたが、
夜中だってキーマは、目を配っている・・・、な~んてね。

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前回に続き、急須をUP。

焼き締めの、ちょっと小ぶりの急須。
下のほうを面取りして、アクセントをつけた。
後引きはまったくない。
お茶切れが抜群にいい、使いやすい急須だ。

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手びねりの湯のみと共に写してみた。
火むらが自然に出て、いい感じだ。
お茶好きの人に、楽しんでもらいたいと思う。

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手のひらに乗るくらいの、小さな香炉。
角角としている。
自分でも気に行っている作品だ。

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ふたを開けたところ。
これからの秋に、ゆっくりと香りを楽しむのもいい。

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by my_utuwa | 2009-09-18 09:40 | Comments(23)

ナイショ、ナイショのごちそう麺


「あすは暗いうちに早起きして出かけるけど、気にせず、寝ていていいから。」
そう言って、ナンは早朝、日帰りで実家へ向かった。

80歳を越している彼の両親は、有明海の近くに、今も元気に暮らしている。
今でも絵筆を握っている昔堅気のわがままな父と、
足腰が弱ってきても世話好きで、几帳面な母。
最近はちょくちょくと、実家に様子を見に行くことが多くなった。
ナンが帰ってくる日、母はきまって茶粥を作って待っている。

実家には一緒に出かけて、両親の顔を見に行くのが通例だが、
ひどい低血圧の、朝の苦手な私は、早起きしなければならない時だけは、
最初から一緒に出掛けるのをあきらめる。
割れそうな頭痛で、一日中頭が上げられなくなるからだ。
たまには息子と水入らずで、ゆっくり過ごさせてあげるのもいいかもしれない。
最近は、そう思うことにした。

ナンが出かけたのも知らず、ゆっくり起きたら10時近くになっていた。
ずいぶんと眠っていたものだ。
いつもは、ナンの食事を作るので、それなりに気を使う。
給仕もしてあげなければならないので、ゆっくり座って食べられない。

今日は珍しく一人なので、どんなに簡単だろうと、冷蔵庫の残り物であろうと
かまわない。何だっていいのだ。
たまには、のんびり座って食べよう。
でも、お昼になって、冷蔵庫を開けてみたら、急に気が変わった。
新聞でも見ながら、自分のためだけに思い切って頑張って作ったごちそうを
だれにも遠慮せずに、独り占めしてみようと思った。

そんなわけでできたのが、キーマ特製、ごちそうぶっかけ麺。
具材がたっぷり、チャーシューも錦糸卵もエビだって盛りつけた。
湖の見える部屋に持って行って、冷たい風に当りながら、新聞を広げて読む。
ひゃ~、気持ちいい!!
誰にも言わない初めての、ちょっと贅沢な至福の時間だった。     キーマ






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向こう側にぼんやり見えているのが、裏の湖。
窓を開け放して、文机を移動させた。
冷房のような冷たい風が入ってくる。
誰も入ってこない、プライベートビーチのような村の湖だ。




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作りっぱなしのド~ンとした焼き締めの大皿。
厚みは2cmぐらいある。
重量感があって、ボリューム満点。
ざっくりとした料理が、とても生える。
手のかからない、こんな料理にぴったりだ。




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冷蔵庫の中にあった、ナス、レンコン、さやいんげん、ピーマン、しし唐、
なんでも手当たりしだい素揚げにする。
エビだって、塩こしょうしただけ、素揚げだ。
冷凍庫の中に眠っていた、錦糸卵もチャーシューも、残り物。


全部そろったところで、冷たく冷やした、だし醤油をぶっかけて、
いっただきま~す!!

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うちでは珍しい志野の飯椀。
常連のお客さんが、自宅で大きめの湯呑みとして使っていたら、
友達にも欲しいと頼まれたそうで、何個か追加で頼まれた。

手渡した後の残りに赤絵を入れてみたら、これがまた気に入ったとのことで
またまた、追加で頼まれた。

シンプルでかわいい赤絵は、以外と料理の邪魔にはならない。

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秋口は急須や土瓶のリクエストが多くなる。
刷毛目の急須は久しぶり。
軽くて使いやすい。
ここからはよく見えないが、取っ手の部分にちょっとした工夫がしてある。
??、秘密です。

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ボディは、すこしふっくらとしている。
中でお茶の葉がよく蒸らせるように工夫している。
最後の一滴まで楽しんでもらうためだ。

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新作の、というより、試験的に作った湯呑み。小ぶりで持ちやすい。
削りっぱなしにして、あえて土を掻き落とさなかったら、意外とキーマに受けていた。

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by my_utuwa | 2009-09-06 23:53 | Comments(18)