『 桃林窯 器こぼれ話 』

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カテゴリ:日々の暮らし( 4 )

カーブミラー君

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僕がカーブミラー君を見つけたのは3~4年前だった。

近所なのにめったに通ることはない道を通って秋の窯開きの看板を外して廻っていた時だった。

いまよりも伸び切った立木がカーブミラーの後ろで秋風に吹かれていた。

まるでカーブミラー君が走りだしたように見えて、大笑いしてしまった。

何気ない日常には、思いがけずほっこりとしてしまう瞬間に出合う。

そんな出会いがしらの遭遇に気が付かない時もあるし、

気分によっては何の感動も起きないこともある。

なんだか思い出し笑いしてしまうようなふつうのことを「大事にしなきゃ」と、

カーブミラー君は教えてくれる。              ナン


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by my_utuwa | 2017-07-22 09:07 | 日々の暮らし | Comments(0)

冬の準備

湖から吹く北風が、日に日に強くなってきている。
そろそろ冬の足音が、この村にも近づいてきた。
キーマは、こたつで書きものをすることが多くなった。

こたつ布団は、今年の春先に新調するつもりでいた。
色が少しあせてきたことと、猫達が大騒ぎしてつけたひっかき傷が、
あちこちにあるためだ。

しかし、年が明けたころから想像以上の不況の風が吹き荒れて、
ついつい買いそびれてしまった。
仕方がないので、今年も古いこたつ布団を押し入れの奥から
引っ張り出して使うことにした。
「今頃は、真新しい布団で暖まっているはずなのになぁ・・」
猫を引き寄せながら、キーマが言う。
実はこの布団、春先になったら捨てるつもりで、
一度はうちの猫たちの敷き布団にしたものだった。

「まさか、こんなことになるなんて思わなかったよね・・。」
「しょうがないよ、来年買おう。」
もう一度洗い直して、天日で干して使っている。
ふかふかに戻ったこたつ布団の中にくるまると、夜は寝室に行くのが億劫だ。

数日前から、森の中でのストーブ用の薪割りも始めた。
キーマも、焚きつけ用の杉の葉を拾い集めている。
秋の窯開きが近づく中、僕らはわずかな暇を見つけては、
やがてやってくる冬の準備を始めた。               ナン
              



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薪割りもすっかり慣れた。
要領よく割るために、3つをセットして一気に割る。

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昨年、チェーンソーで切って、乾かしておいた杉の丸太。
これを上から順番に割ってゆく。

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焚きつけ用の杉の葉。
これをストーブの一番下に置いて、順番に小枝から大きな木に火を移してゆく。
森の掃除にもなって、一挙両得だ。

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耳付きの小皿。
用途・・・?、考えなかったな。

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常連のお客さんから、特注で頼まれたコーヒーカップとソーサー。
外側を、刷毛目にしてほしいとのことだった。
写真では見えないが、ソーサーも裏側は刷毛目にしている。
コーヒー好きのこの人は、毎年コーヒーカップを新調する。

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キーマが作った、グリーンカレー。
僕にとっては初めての味。
とても辛いが、酸味とうまみがある。
ココナッツミルクが味のアクセントになっていた。

新作の刷毛目の小鉢に入れて。
外側は、ラフな面取り。

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食材は鶏肉、ナス、ピーマン、キノコなど。
初めて見る、変わった葉っぱも入っていた。

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激辛なので御飯が進む。
手前に見えている、楕円の鉢に盛り付けてあったごはんが
一気になくなった。

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第11回 黒髪山 陶芸作家村秋の窯開き     
     11月20(金)~23(日)
     10:00~18:00

問い合せ)  桃林窯  ☎0954.45.6186



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by my_utuwa | 2009-11-13 23:37 | 日々の暮らし | Comments(24)

続・ナンの大工仕事

前回の、ナンの手仕事をアップしたら、意外と反響が大きかった。
ナンはすっかり、気を良くしている。
「キーマ、他の大工仕事も、アップしてくれないかな・・・。」
「いいけど、呆れられない?」
「そうだなあ・・・。」
そんな会話を交わしながら、ついでの第二弾となった。

ナンの父親の家系は、大工の棟梁が多い。
ナンの材木好きも、案外そんなところからきているのかもしれない。
もともと、物作りの好きな家系だ。
ナンは陶器を作るか、木工作家になるのか迷ったらしい。
陶器に進んだのは、たまたまだ。
クラフト系の学校に陶芸科があったためらしい。
動機なんて、こんなものかもしれない。
「どっちが良かった?」
「う~ん、そうだなあ。」
ナンにとって手仕事ができれば、どっちでもいいのだ。

今ではナンの大工仕事、趣味というより気分転換の意味合いが強い。
注文がたまってくると、まず始めるのが、工房の掃除だったり、
ホームセンターめぐりだったり、大工仕事だったりする。
これはナンが仕事を始める前の、儀式のようなものだ。
そんな時、私はナンをなるべく見ないようにして、放っておく。
見ると、つい「早く、取りかかったら?」と、言ってはいけない一言を
しびれを切らして言ってしまうからだ。
言ってうまくいったためしは・・・、ない。

そろそろ儀式は終わりかな?
そんな気配を感じるまで、ただひたすら気長に待つ。
最近になって、やっとそんな我慢ができるようになった。        キーマ




家を建ててすぐの頃、お金を使い果たした私たちは、
テーブルも買えなかった。
しばらくは、我慢するしかないな・・・と思っていたら、
ナンがどこからか天板を安く買ってきて
大工さんが片付け忘れた端材をくっつけて、テーブルを作ってくれた。

出来てみたら、買ってきたものよりこっちがいい。
ナンが自分のサインを天板の裏に入れていたのを見て、
私もちゃっかり、隣にサインを入れた。
平成9年3月7日と日付も入っている。

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パソコン用のテーブルも、ナンの手作り。
以前に、木箱入りのワインをいただいた。
その木箱を再利用した引き出しが付いている。
左側の、プリンターの下の引き出しが、それ。
パソコンの下の引き出しは、コピー紙入れだそうだ。

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先回アップしたイスの残り木を利用して作った、スプーン。
下にあるスプーンは2~3年前に作った。
使い込んでいるが、今でも現役。
グラタンみたいな熱い料理に、とても重宝している。
形が不ぞろいなのは、木の形をそのまま利用しているため、
でもこういうのって使っていて楽しい。

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愛用の雪平鍋。
付いていた取っ手が壊れたので、付け直してもらった。
ナンは裏山に行って面白い枝を見つけて付けた。
握り心地がとてもいい。
微妙にカーブしている所も使いやすい。

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近作の刷毛目鉢。
うちでは、ビビンバなどに、よく使う。
カレー、シチューなどにもいいと思う。
プレゼントなどにもよく使われる、手ごろな鉢だ。

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小さめの皿
スライスしたキュウリに、うちではめったに食べられないウニが載っている。
ウニは、いただきものだった。

この小皿、最近オープンした和風会席料理のお店の注文のひとつ。
お醤油皿に使う為だそうだ。
酒のつまみに、珍味皿としてもどうだろう・・・。

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by my_utuwa | 2009-10-12 23:28 | 日々の暮らし | Comments(28)

ナンの大工仕事


デッキの椅子で、コーヒーを飲んでいたご夫婦連れが、
突然はじけたように、笑い出した。
「いやだ~、あなた。壊しちゃったじゃない~!!」
外へ出てみると、ご主人がデッキに尻もちをついていた。
座っていた木製の椅子が、突然にぞろぞろと
スローモーションのように崩れ落ちたそうだ。
「何が起こったか、わかりませんでしたよ。いや~、ごめんなさい。
最近ちょっと太ったな~と思っていたら・・・。」
頭をかき、笑いながらご主人は答えた。

「いいえ、今年は雨が多かったから、椅子が痛んでいたんでしょう。
こちらこそ、申し訳ありません。お怪我はありませんでしたか?」
「肉布団を着ているから大丈夫、ハハハ・・。」

謝りながら、冷や汗をかいた。
怪我がなくて、本当によかった・・・。さぞ、驚かれただろう。
怒られても当然なのに、いい人でよかった・・・。

「主人ってね、いつもハプニングの人なの。
新しいところへ行くと、必ずなんか起るんです。あなた、大丈夫?」
奥さんは、笑いをこらえて聞いている。
謝りながら、このご夫婦といろんな話をしているうちに、
なんだかすっかり意気投合してしまった。
今では、毎週顔を見せに来てくれる。

「子供が巣立ってしまって、いまはもう二人だけなんです。
明日も来ようかな・・・。あんなハプニングがあったからかしら、
なんだかここに親しみが湧いちゃって・・・。」
「フフフ・・、いつでもどうぞ」

ナンに話したら、
「同じ時期に買ったもう一つの椅子、チェックしとかないといけないな・・」と言う。
念のために一脚外した。
二脚なくなるとさすがに不便だ。
すぐには予算がないので、ナンが作ると言い出した。
手先の器用なナンは、大工仕事も意外と得意だ。
天板は、売台として使っていたものを再利用することにした。
これは貧乏な時に無理して買った、掘り出し物の栴檀の一枚板だ。
出来上がってみると、これがなかなかいい。
座り心地も、素朴な感じも、うちにぴったりだった。

「これ新しく、作ったんですよ。座ってみてくださいね。」
再び来られたこのご夫婦に、薦めてみた。
「あら、これ、すご~くいいわ。
ねえあなた、ついでに他の椅子もみ~んな座って、壊してあげたら?」
奥さんの笑い声が、再びデッキで大きくはじけた。
                          キーマ




今回、作ったナン手作りのイス
2人掛けのどっしりタイプ。
脚はストーブ用の薪、冬に備えて貰ってきたものをそのまま利用した。
天板に比べて、ちょっと大きいかな?
でも愛嬌、愛嬌・・・。
あれ以来、デッキでお茶を飲む人は、なぜだかここに座りたがる。

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4~5年前に作ったコーヒーテーブル。
自宅で使いたかったが、サイズが狭いデッキにちょうど良かった。
今では、ディスプレイ用にも使っている。
後ろに見えるのは、買ってきた椅子、念のため・・・。

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これも今、ギャラリーのデッキで使っているテーブルだ。
このテーブルでお茶をした人は、ナンの手作りだってこと
気づいた人もいるかもしれない。
もう何回も修理して、色も塗りなおして使っている。
ナンは、大工仕事の時、嬉々としてやっている。
どっちの仕事が好きなんだろう・・・。

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貰った板を利用して作った棚。
曲がった形をそのまま利用した。
ギャラリーの棚は、全部ナンの手作りだ。
実はこの棚、何人もの人に売って欲しいと頼まれた。
ナン、商売になるかもよ・・・。

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桃林窯おなじみの「包・パオ」シリーズ。
最近、ケーキセットのコーヒーを、これでお出しすることがある。
手に取るにはちょっと重いかもしれない。
存在感のあるこんなカップでコーヒーを楽しむのも
今からの季節には合うかもしれない。

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今月のギャラリーのおやつセットは、これ。
カップに入った、ショコラケーキだ。
濃厚な味にブランディーが効いている、大人の味。
うちのコクのあるコーヒーによく合うと思う。
定番にしてほしいというリクエストが、リピーターに多い。
色付いたカキの葉っぱを添えて・・・。

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カップは、新作。
ナンがつい先日、気ままに作っていた。
形が面白かったので、おやつセットに使ってみた。
みなさんの前には、初登場だ。
いちど、食べてみてくださいね。

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by my_utuwa | 2009-10-03 00:13 | 日々の暮らし | Comments(30)